火花で金属を判別してみよう

今日は、金属を削ってみて、出る火花の色や形を観察してみましょう!

金属の判別に役立ちそうですね。ご教示お願いいたします!

1. 砲金

まずは砲金から。砲金については真鍮との比較で以前もご紹介しましたね。
銅:約85%と錫(スズ)、亜鉛、鉛を主成分とする合金で、英語ではガンメタルと言います。
身近な物だとバルブや10円玉などに利用されています。メッキをはがすと銅色が見えますよ。

うーん、どうやら火花は出ないようですね。

2. 鉄

次は鉄を削ってみましょう。

わわ、かなり火花が散りましたね!

3. アルミ

さて、アルミはどうでしょうか?

砲金同様、火花は出ないようです。

4. チタン

どんどん行きますよ。次はチタン。
チタンは、とても軽くて強い性質を持つ金属です。
さびにくく、アレルギーが起きにくいためアクセサリーにも使われています。

さっき鉄で見た火花とは様子が違いますね!色の薄い火花がパチパチ音を立てています。

このように、削る金属によって火花の色や音、形が変わってくるのです。

5. 超硬

篠原社長。この小さな金属は何ですか?

これは超硬です。正式には「超硬合金(ちょうこうごうきん)」といい、非常に硬くて丈夫な金属の仲間です。
タングステンカーバイド(炭化タングステン)という物質と、コバルトという物質を混ぜて作られます。
超硬は硬くてすり減らない性質があるため、特に「何かを削る・切る・穴をあける」道具に使われることが多いですね。

名前の通り丈夫なのですね。わずかに火花が出る程度です。

6. サーメット

また見たことのない金属が!
見た目は超硬に似ているようですが、これは...?

これはサーメットといいます。
サーメットは、セラミックのように硬く、メタルのように粘り強いという意味で名づけられた人工素材です。
サーメットは、炭化チタンとニッケルを混ぜて作られます。
実は、さっき紹介した超硬合金の代替素材として開発されたものになります!
高温・高摩耗な環境に強く、工具や自動車部品などに使われます。

サーメット、覚えておきます。超硬よりは火花が出ますが、それでも少量ですね。

7. ステンレス

最後はお馴染みのステンレスを削ってみましょう!

しっかり火花が出ています!
そして、鉄よりもまっすぐ下に降りているような...?

良いところに気づきましたね!
比較して見てみましょう。鉄のほうが、火花が横に散りやすいと言えます。

見た目で何の金属かわからないときは、削ってみるのも一つの手なんですね!
これからどんどん削っていこうと思います。

あまり削りすぎると、金属の重量が減ってしまうので、価値が下がってしまいます。その点は注意してくださいね!

新入社員の今日のメモ

■見た目で何の金属かわからないときは、金属を削ってみよう!
■火花が出る→鉄、チタン、ステンレス、超硬、サーメット
■火花が出ない→砲金、アルミ *真鍮(鉄、ステンレス、真鍮の見分け方にて解説)